目的 vs 都合

こんにちは。

 

たまには、ちょっとマジメなテーマで『お仕事』の話でも。

 

最近、勤めている会社がちょっとピンチです。

表向きの景気は良いのだけれど、実は内面がかなりボロボロなのです。

・人が辞めすぎ

・業務が崩壊の兆し

・システムが運用破綻

『どんな組織だって多少のトラブルはあるもんだよ』とおっしゃる方もいるかと思いますが、これでもワタクシ職業エンジニア歴十数年、4社を経験し渡った職場は10を下りません。

なので自信を持って言えちゃいます、『ウチはこれからがいよいよやばい』。そう、これからなのです。

 

ま、そのあたりはおいおいの話として、『なんで今みたいになっちゃったんだろ』と考える機会が最近多いのです。私が入社した数年前は、こうじゃなかったのに。

 

で、ひとつの結論というか、コレという鍵が見つかりました。

すなわち

 

『その職場の人たちが ”目的" のために動いているのか "都合" のために動いているのか』

 

ここが、昔と今とで、ずいぶん変わったのだと思います。

 

 

例えば、立ち上がったばかりの小規模なWeb系企業があったとします。

自社サービスでやっていこうとしていますが、当然まだ無名です。

社員はぜんぶで10人足らず、アルバイトさんだって主戦力です。

 

この会社の"組織力"は、さてどんなもんでしょうか?

私は『実はかなり高いんじゃないか』と思います。そう期待できる要因があります。

それはつまり『メンバー共通の目的』があるからです。

この会社の目的はつまり『とにかく自分ちのサービスを軌道にのせるぞ!食っていけるように!』ですね。そこには異論は出ないはずです。

この『共通の目的』があれば『全体の利益=メンバー個々人の利益』が成り立ち、連携・協力も生まれます。(理想論ですが)

 

さて、時が過ぎて、この会社が見事軌道に乗りました。

『当初の目的を達成したぞ!』となったとします。

さて、その後この会社組織はどうなっていくでしょうか。

 

まず、組織が大きくなります。人が増え、部が生まれ、様々なポジションが作られます。

そうなると、今度は組織メンバーの一人一人に『自分の都合』というものが出てきます。

『自分を上司にアピールしたい』『ウチの部に都合の良いように持っていきたい』『トラブルが発生したけど、ウチのチームのせいじゃない、ってことにしたい』などなど。

これが『都合で動く組織』ですね。

 

この『都合で動く組織』の "組織力" は、さてどんなもんでしょうか?

(いわずもがな)各人が『自分の机だけキレイにしておきたい』で動いているのですから、全体で『方向性の揃った大きな力』は発揮できないですね。

また『自分の机だけキレイに〜』なタイプの人を支えるために『イヤなものを何でも押し付けられる役』の人が必要になり、運悪くその役をやらされる事になった人は、やっぱり辞めていっちゃいます。こういう人こそ、無私の心で貢献しているのですけどね。

 

一言でいうと『大企業病』ってやつですか。

うん、一言で済んじゃう話でしたね。

 

最後に、

上場企業の中って、ホントにこうなんだなぁ

なんかTVのドラマみたいだ

などと他人事のように見ていました。が、そろそろ他人事じゃない!