私はラクをしたいの、プログラマだもの

良いプログラマは仕事をラクにこなす、というのが私の持論である。
もうひとつ言うと、良いプログラマはスゴイスキルというのもそんなに持ち合わせる必要はない。

プログラマに必要なもの、それは「キレイに作られた小さな部品」だ。ゴールドバーグさんもそう申されてた。

作るものが、例えばウェブアプリであったり、スマホアプリであったり、サーバサイドであったり。ジャンルは様々あるが、共通して言えるのは「徐々に改造されていく」「第二第三の後続品をまた作る」ということだ。良いプログラマは、それを見越して最初に部品と部品の繋ぎ目、つまりインターフェイスをキレイに決める。ここさえ押さえておけば、後はどうにでもなるからだ。

あまり賢くないプログラマは、最初のひとつめを、まるで一刀彫りのように大きなカタマリとして作ってしまう。これだと、ちょっと手直ししたい時や、奥の方にバグがあるのを見つけた、という時にいちいちオオゴトだ。その手術に失敗してお陀仏、というリスクを常に孕むことになる。

プログラムは「再利用」を前提とした工芸品だ。そこを意識して「小さな仕事をキレイにこなす部品」を揃え、磨いておくことが、デキるプログラマという称号、快調なプロジェクトという理想郷に至る極意だと、私は思う。




問題は、だ。
自分がゼロから立ち上げる際は、もちろん私もあなたもそうするに決まっている。
前任者がバリバリ一刀彫りの巨大オブジェをこさえてバイバイしてくれたプロジェクトをマル投げされた時。そう、つまり今だ。
今、この冒涜的なクソの山をどうすりゃいいんだ。

それが、問題なのだ。